脇の黒ずみは馬油で消せる?消せない?効果とその限界

2017年02月24日更新
脇黒ずみ馬油

昔から馬油(バーユ、マーユ)は、やけど、肌荒れ、ひび、あけぎれ、切り傷、痔などを治療する薬として広く知られてきました。

さらに最近注目が集まっているのは馬油のスキンケアの効果です。

特に馬油で体の黒ずみを消せるのではないか、とその効果に期待が集まっています。

そこで今回は馬油がなぜ脇の黒ずみを解消する効果があるのかについて徹底検証します。

脇の黒ずみを馬油で治そう

馬油

馬油は馬の脂肪から抽出をされる動物性油脂です。古くからの民間療法で、馬油は皮膚の治療に用いられてきました。ただし、現在のところ馬油は効果・効能をうたえる医薬品としては認められていません。

しかし、成分を分析した結果、馬油はオレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを多く含んでいることが明らかになっています。その成分構成は人間の細胞間脂質に非常に近く、肌との親和性の高さが期待されています。

通常動物性油脂は融点が高く固形ですが、馬油は融点が低い(35度〜43度)ため、容易に液体化します。外用剤としての利用のしやすさが、民間療法の治療薬として用いられてきた一因とされています。

馬油は約4000年前の中国騎馬民族の時代から使われていたとされています。また紀元後5世紀〜6世紀頃には、中国の医療において馬油が使われてきたという記録も残されています。日本へ伝わったのは約400年前頃で、九州に伝わったのが最初だと言われています。

馬油の脇の黒ずみ解消効果

馬油黒ずみ解消

古くから馬油が民間療法に用いられてきたことはわかりました。それでは、馬油はなぜ脇の下の黒ずみを消せるのでしょうか。

馬油は肌のターンオーバー(生まれ変わり)を促進する効果を有していると言われています。黒ずんだ肌が生まれ変われば、脇の下の黒ずみは解消します。

馬油が肌のターンオーバーをもたらすのは、以下に示す効果を馬油が有しているからです。

保湿効果

馬油に期待される第一の効果は保湿効果です。ワセリンなどの保湿成分は肌に浸透せず、肌に油膜を使って乾燥を防ぎます。一方、人間の油分に近い成分の馬油は角質層にまで浸透し、体の内側から保湿してくれます。

また、馬油は分離・結合しやすい分子からできています。分子が分離し、自由自在に結合することで、皮膚を構成する細胞と細胞のすきまにも入り込めるのです。この性質が、馬油の浸透力とそれに伴う保湿効果を支えています。

馬油は肌に塗布した時点ではベトベトしています。しかし、肌になじませることによって、すぐにサラサラとした感触へと変化します。これは、馬油が高い浸透力を有しているため、いつまでも油脂が表皮上に残らないため起こる現象です。

馬油の保湿効果によって肌は外部からの刺激、とりわけ乾燥という刺激に強くなります。脇の下が黒ずむのは、肌が外部の刺激に弱いため、対抗措置として生み出されるメラニン色素に原因がありました。刺激に強くなれば、メラニン色素を生成する必要もなく、脇の下が黒ずみにくくなるのです。

抗酸化効果

馬油に期待される第二の効果は、抗酸化効果です。私たちはエネルギーを生み出すために酸素を取り込みます。しかし、消費しきれなかった酸素(活性酸素)が体内に蓄積することで、細胞を酸化させ、錆びさせてしまいます。

馬油は肌に蓄積し、しわなどの原因になる活性酸素を追い出してくれます。馬油は高い浸透力によって、細胞の奥深くにまで染み込みます。その際、肌に蓄積した活性酸素を追い出すので、肌の酸化を防ぐ効果(抗酸化効果)を得られるのです。

活性酸素もまた皮膚の細胞に刺激を与え、黒ずみを生み出す一つの原因となりえます。活性酸素を追い出してくれる馬油は、肌の老化を防止すると同時に、肌の黒ずみを防止したり、黒ずみを解消することに貢献することが期待できるのです。

血行促進効果

馬油に期待される第三の効果は、血行促進効果です。なぜ馬油で血行が促進できるかというと、馬油に含まれている有効成分がその効果を有しているからです。例えば、馬油にはリノレン酸が含まれています。リノレン酸は体内に浸透することでDHAやEPAに変換されると言われています。DHAやEPAは血中の中性脂肪を取り除き、血流を改善します。

また馬油にはビタミンEも含まれており、ビタミンEには抗酸化効果があります。ビタミンEの抗酸化効果は血液に働きかけます。血液中にあるコレステロールの酸化を食い止め、動脈硬化や血栓の発生を予防すると同時に、血流の改善に貢献できるのです。

また、馬油は「肌の奥深くまで浸透することによって、血管が拡張されて血行が促進される」とか、「皮膚が薄い油膜で覆われ、肌の保温性が高まるので、血液循環がよくなる」などの効果もあると指摘されています。

血行が促進されることによって、肌には常に新鮮な栄養分や酸素、水分が届けられます。肌が新陳代謝を起こすのに必要な「材料」が円滑に届けられることによって、肌のターンオーバーが促進されることになるのです。

馬油の力には限界もある

馬油限界

馬油には脇の黒ずみを解消する効果があることを、多様な角度から説明してきました。しかし、「馬油があればすぐに脇の黒ずみが消せる」「馬油があれば一生脇の下に黒ずみができない」といった過剰な期待はしないで欲しいのです。なぜなら馬油の力にも限界というものがあります。

第一に、馬油で脇の黒ずみを消すには時間がかかるということです。皮膚のターンオーバーには何もしない状態であっても28日〜56日の時間が必要です。若い人ほどターンオーバーのスピードは速く、年齢が上がるにしたがってスピードは低下します。いくら馬油にターンオーバーを促進させる効果があるとはいっても、お年寄りが若者のスピードで新陳代謝ができるわけではありません。馬油は細胞の年齢自体を若返らせるわけではないからです。したがって、馬油によってすぐに黒ずみが消せるわけではないことに留意が必要です。

第二に、馬油は脇の下の黒ずみを完全に予防できないということです。確かに馬油には肌を保湿し、乾燥という刺激に対して強い肌をつくってくれます。しかし、脇の下を黒ずませる刺激は乾燥だけではありません。ムダ毛の処理や紫外線など多様な刺激が、肌の黒ずみをもたらしてしまいます。馬油がこれら肌を黒ずませる刺激全てに対して、有効な予防効果をもっているわけではないのです。したがって、馬油を使用すると同時に、脇を黒ずませる乾燥以外の刺激については別途対策を講じる必要があります。

このように一定の限界を持ちつつも、馬油は黒ずみ解消に有効な効果を有しています。その限界を頭に入れながら馬油を有効活用し、脇の黒ずみの解消に取り組んではどうでしょうか。

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